荒川健一作品集『腥態』特設サイト
動物園の中の廃墟。水族館の中の廃墟。博物館の中の廃墟。腥というのは鼻を刺激する臭いという意味だ。死臭のようなものを発生させる光景ばかりを求めて、荒川健一は都会を十五年間彷徨ったのである。
……荒川健一の「腥態」は、溜息の翻訳である。集められ、まるで遺棄されたようにも見えるものを追い求めた旅行記だ。彼は、植物園で植物の繁茂を見ていない。自然が人工物を凌駕した廃墟を夢想しているのだ。
萩原朔美(映像作家・演出家、多摩美術大学教授)
『腥態』について
当塾の光学記録班長であり、出版・広告写真の分野で長年にわたって活躍されてこられた荒川健一さんが、今年2月に初の個人写真集を刊行しました。
『腥態(せいたい)』という異様なタイトルがつけられた、15年にわたる個人的な撮影行の果てに堆積した100枚のモノクロ写真が織り成す小宇宙は、見る者の深層意識に深く突き刺さります。
この特設サイトでは、写真集の内容紹介や刊行に連動して行われる写真展のお知らせなどを掲載します。
書籍内容
『腥態』(現代書館)
A4判変形(上製化粧函入)/本文120ページ/定価3500円(税抜)/ISBN978-4768476611
写真:荒川健一
寄稿:萩原朔美
装丁:中山銀士
※購入はお近くの書店またはAmazon.co.jpまで。
写真展のお知らせ
2011年3月12日(土)から21日(祝)まで、本郷のギャラリー・ヴァリエテ本六にて荒川健一 写真展「腥態」が開催されます。
休廊日の14日を除いた毎日12時から19時までオープン。さらに、荒川氏本人もかなりの確率で出没します。また、12日17時よりオープニング・パーティーが始まります。ぜひお立ち寄りください。
詳しくはヴァリエテ本六ウェブサイトまで。
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