ようこそトカラ塾へ
トカラ塾とは、民俗研究家・竹大工の稲垣尚友を中心に2009年に始まった文化結社です。トカラ列島を中心とする南島学研究をはじめとして、全国各地で多様な活動を展開しています。このHPはトカラ塾の研究情報発信および各種イベント、活動等の告知のために作られました。
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トカラ塾からのお知らせ
*第46回南島学らいぶとーくのお知らせ
テーマ: トカラ・インド・ヤマギシ・飼料屋と流転し 「無所有」にして年商6億円の不思議を生きる。
場所:吉祥寺本町コミュニティセンター 和室 長寿・長楽(2F)
日時:3月25日(土)14:00-16:00
費用:持てる人は持てるだけ。持てない人はそれなりに。(カンパ制)
講師:福田敏朗(飼料会社経営)
内容:19歳で出会ったトカラの風景、2年間のインド放浪の旅、山岸会での25年の暮らし、そして、ヤマギシを離れ、土方から始まった 人生の再スタート。
「無所有」にして年商6億円の不思議を生きる、福田敏朗氏に 語ってもらう。
《講師メッセージ》
当時、まだ19歳だったとおもいます。私はトカラ列島の諏訪之瀬島に よく行っていました。火山探検家や友人に誘われてグループトカラに 参加していました。
私は友人を誘い、私と彼はグループトカラの個性豊かなメンバーの影響 を受け、その後の人生が大きく変わりました。 私はヤマギシズムに参加し、友人はインドで出家してしまいました。
私は23歳頃からヤマギシに関わり、とうとう25年間『無所有・一体生活』 という一般の社会とは違う仕組みの村で暮らして来ました。
2007年熊本県阿蘇郡西原村へ移住しました。同時に岡山県で友人と畜産農家の 餌代を安くする飼料会社を立ち上げました。現在はなんと年商6億です。 自宅の阿蘇と会社のある岡山、そして仕事で全国を回っています。
………そして、今、思うこと。
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*第29回ナオの南風語りのお知らせ
場所:武蔵野市本町コミュニティセンター(会場の都合により武蔵野市御殿山コミュニティセンターに変更になる場合があります。参加される方は必ず事前に当塾までご確認ください。)
日時:2018年1月28日(土)午後2時~4時 ※終了後新年会有り
費用:持てる者は持てるだけ(カンパ制)
講師:稲垣 尚友(作家・竹大工)
内容:成り行きの島 トカラがあり得るのだろうか・・・・・・
スノードリフト(雪の吹きだまり、吹雪)は純白オオカミの名である。命名者はアメリカ・モンタナ州の牧場主やオオカミ・ハンターたちである。体長二メートルの大きなオオカミである。1917年からの十三年間に千五百頭の牛を殺した。毎週二頭を殺した計算になる。また、一夜のうちに二百キロ走った記録が残っている。
若い頃に一度、罠に掛かったことがあり、左前足の足指を一本だけ挟みとられている。それ以来、罠には驚くほど敏感になっていた。また、食べかけの獲物のところには二度と戻らない。いつも自分の殺した獲物だけを食べた。だから、ハンターたちは毒餌を仕掛けることもできない。
通常のオオカミは数頭から十数頭の群れをなして行動するが、スノードリフトは徹底して孤独を守り通した。そのため、群居がもたらす盲目的な(模倣)行動がない。
スノードリフトがロシア産のオオカミ猟犬ボルゾイ五頭に追跡されたことがある。そのとき、スノードリフトは猟犬を山地に誘い込んで、そのリーダーを殺害した。リーダーが倒されると、他のイヌは尾を巻いて逃げた。それ以降、猟犬を使っての追跡はできなくなった。腕利きの罠師(トラッパー)二人がスノードリフトとの知恵比べに挑んだ。
スノードリフトの知能の高さにはおどろくばかりである。最終的には1930年に撃ち殺されたのであるが、それはトラッパーの知能が優れていたからではなく、スノードリフト自身の肉体の衰えが原因であった。バッファローを初めとして、野生動物を絶やすことは、ネイティブ・インディアンの根絶を目指す開拓者たちにとって、欠かせない作業であった。兵粮責めにし、生活環境を破壊することに繋がっていたからである。これらの情報は藤原英司氏の『アメリカ動物滅亡史』から得たのであるが、読み進むわたしは、気がつけば、いつの間にかスノードリフト自身になっていた。
インディアンに対するアメリカ植民者ばかりではない。ヤマト政権が在来民を駆逐していく過程は、奈良時代の地誌である『風土記』にも著されている。沖縄や奄美に対する本土の視線は、薩摩藩の統治していた時代のなごりを今なお根強く引きずっている。トカラの島々に対してはどうなのだろうか。四十七年前に、いっさいの補償を受けないまま、離島を余儀なくされた臥蛇島民は、辿り着いた先で、丸山真男氏が説く“成り行きの民”日本人として、生きているのだろうか。スノードリフトにただしてみたい。
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南島学ヱレキ版 第10号目次
*論文
- 風が吹くように(デンマーク電気博物館、橋爪健郎訳)
- 「風が吹くように」と題されたデンマーク電気博物館の資料の一部訳。
20世紀初頭に活躍したデンマーク風車中興の祖、ポール・ラ・クールを皮切りに、第二次世界大戦中のエネルギー不足、戦後の実験風車、そしてオイルショックと1968年を経験した世代による現代デンマーク風車産業の勃興まで、デンマーク風車の100年史をコンパクトに理解できる。
*連載
- 地誌(橋爪太作)
- 第03回 鹿児島県鹿児島郡十島村中之島
航跡(活動記録)
2015/07/25 第36回南島学らいぶとーく:自転車で旅した被災地の風景
編集者のかたわら、自転車で被災地に通い続けて2年になる長井治さん。沿道の人々の話を聞きながらの旅は、今や東北3県の大半を縦断しています。
自転車のスピードで見えてくる被災地の風景は、 防潮堤から集落移転、震災時の責任問題に至るまで、どれも重く簡単には立ち去れないものばかりです。ご自身で撮影された写真も多く使いながらの発表は、マスコミを通じて知るのとは少しちがう、実際に体験して得られたいまの東北の姿を映し出していました。
2015/04/25 第34回南島学らいぶとーく:路地裏のアメイジング・グレイス
今回のお話は、元夜間中学教員の松崎運之助さん。引き揚げ者の家庭に生まれ、極貧のうちに育った子ども時代から、夜間中学の教師となって出会ったさまざまな年齢や経歴の生徒たちの逸話まで、笑いあり涙あり感動ありの貴重なお話で、あっという間に時間が経ってしまいました。
2015/03/28 第33回南島学らいぶとーく:就農4年目の泣き笑い
前回に引き続き、トカラ塾青年団シリーズが続きました。今回話していただいたのは、以前より尚友塾頭と親交があり、現在は故郷の新潟・栃尾で農業を営む刈屋高志さん。当日の会場は刈屋さんを慕う後輩たちで一杯となり、にぎやかな雰囲気に包まれました。
また、懇親会後は全員で桜満開の井の頭公園を散策し、春の雰囲気に浸りました。
2015/02/28 第32回南島学らいぶとーく:青春のシーソーゲーム:“不安と快感”の中に座す
今まで不定期に開催してきた、トカラ塾青年団の若者による青春彷徨トーク。今回は現在東京下町のシェアハウスに住む渡辺嶺也さんです。大学在学中にケニアでのボランティアを経験し、さらに卒業後はインドネシアを放浪と、「日本」という枠を越えたダイナミックな動きをしてきた渡辺さん。国に頼らず勝手に生きていくというその生き方は、とてもクリアかつ現代的であり、年代層の違う出席者との間で有意義な議論が闘わされました。。
2015/01/31 第31回南島学らいぶとーく:昭和30年代初頭の佐渡島生活記録映画上映会
2015年最初のトカラ塾は、当塾の稲垣一雄さん秘蔵の民俗映画上映会でした。昭和30年代佐渡島の暮らしと芸能を記録した貴重なフィルムが映し出す高度経済成長以前の日本の暮らしは、わずか数十年前でありながら、もはや見知らぬ民族誌映画を見ているような心持ちにさせられます。
今回は新年会も兼ねての開催となったこともあり、いつも以上に多くの方の参加をいただき、年の初めにふさわしい大盛況となりました。
2014/10/25 第29回南島学らいぶとーく:サティと「フランス6人組」/古事記 中巻
当塾に参加しているピアニストの神武夏子さんが、2度目となるコンサートをトカラ塾で開いてくださいました。前回は尚友さんの朗読とのコラボレーションでしたが、今回は神武さん自身のトークと朗読、そしてフルートの斉藤歩さんとの合奏でした。
中心となったトークでは、普段の定期リサイタルのMCでは聞けない神武さん自身のドラマチックな人生や、ライフワークであるフランス6人組・古事記との出会いなどを語っていただき、とても貴重な経験となりました。
2014/09/28 第28回南島学らいぶとーく:少女まんがの作り方
当塾設立から参加してくださっている最古参メンバーの一人、甘利博正さんがついに講師になりました。元集英社『別冊マーガレット』編集長、元白泉社取締役というキャリアを持つ甘利さんは、いわば日本の少女マンガの発展に併走してきた生き証人です。
当日のお話では当事者しか知らない資料や逸話も飛び出し、集まった多くのマンガ研究者が熱心に聞き入っていました。
更新情報
2015/09/05 定期更新
航跡:第31回南島学らいぶとーく:昭和30年代初頭の佐渡島生活記録映画上映会/第32回南島学らいぶとーく:青春のシーソーゲーム:“不安と快感”の中に座す/第33回南島学らいぶとーく:就農4年目の泣き笑い/第34回南島学らいぶとーく:路地裏のアメイジング・グレイス/第36回南島学らいぶとーく:自転車で旅した被災地の風景